2005年10月25日

The Libertines/リバティーンズ革命

無期限の活動休止。21世紀のロックンロールを引っ張っていくであろうと誰もが信じて疑わなかったバンドは、たった二枚のアルバムを残して私たちの前から姿を消しました。正式な解散ではないようなので、また戻ってくることを期待はしていますが…。

このアルバムを聴いていると、音楽をつくるのはやっぱり才能なのかな〜と感じずにはいれません。ピーターのつくる曲は、ギター片手に鼻歌だけでつくったようにしか聴こえないのですが、それがあまりにも美しく、完全な姿を形作っています。The Strokesにはいい意味でも悪い意味でも、計算された要素が見え隠れしているのですが、リバティーンズにはその気配が感じられないのです。そして、そのような頭にふと浮かんだメロディこそが、音楽の本質なのかもしれません。

彼らの曲からプンプンにおってくる退廃的なムードも、このように感じさせる曲作りのせいかもしれませんね。一枚目のアルバムもパンクを基調としているのに、どこか儚げなところがありましたが、この二枚目はそれが際立っています。メンバーを取り巻く様々な状況や、デモ音源にしか聴こえない裸に近いアレンジがそう聴こえさせているのかもしれませんが、特にピーターの曲には本質的にそのような特徴があるような気がします。

MWhat Became Of The Likely Ladsはピーターとカールの掛け合いが聴ける最後の曲になるのかもしれません。歌詞が差し替えられたりと様々な物議をかもしていますが、文句なしの名曲です。@Can't Stand Me Nowは聴くたびに目頭が熱くなる、ザ・スミスを彷彿させるサウンド。個人的にはALast Post On The Bugleがリバティーンズらしい、どこに向かっているかわからない感情が表現されていて、良い曲だと思います。

他の曲も上に書いたものに引けをとらない、圧倒的な完成度を保っています。それなのにもかかわらず、呆れる程のスカスカの演奏。全てが偶然にも、彼らをロックの歴史に刻み込む要因となってしまいました。

ロックを愛する我々は黙って、3枚目を待つべきなのでしょうか。


花が散る前の美しさそのもの。



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2005年10月22日

Teenage Fanclub/Neil Jung

最近、iPodでヘビーローテの曲がこのteenage fanclubの曲です。ギターポップの中のギターポップ。名曲中の名曲です。ゆるいテンポに泣きのメロディ。寂しげなソロギター。Fountains Of Wayneら良質なギターポップがもつそれらの特徴が最高級のレベルで鳴らされています。

これを聴きながら通学しているのですが、すごく気持ちいいですよ。すごく繊細で感傷的な曲なのですが、陰りが全くなく前向きな気持ちになれます。歌詞カードが手元にないので、歌詞も一度確認してみたいですね。

当然、このベスト盤にも収録されています。このアルバムも文句の付け所のない素晴らしいアルバムです。




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starメロディー好きの人はとにかく聴いてみて
star予習&復習は欠かさずに

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2005年10月09日

Eric Clapton/Layla(いとしのレイラ)

最近の『NANA』の人気はすごいですね。まだ映画は見ていないのですが、漫画のほうは今のところ全巻読み続けています。あれだけ、人気が出るのも頷ける心を引かれるストーリーですね。現実離れしているようで、すごく親近感を感じるキャラクターや、話の展開が予測できそうで予測できない感じが、読み手の心を引き付けます。社会現象にもなっている『NANA』の影響で、ロックに興味を持つ人が少しでも増えるといいなぁと思っています。

そんな訳で、今日は登場人物の一人の名前にも使われ、物語の中でも何度か登場した「いとしのレイラ」という曲を紹介しましょう。エリック・クラプトンが所属していたCREAMという伝説のバンドの解散後、デレク・アンド・ドミノスというバンドを結成し、つくったアルバムの中に収録されています。

一度は聴いたことがある人が多いのかもしれませんが、印象的なギターのリフで始まる情熱的な曲です。実は、エリック・クラプトンは当時、ザ・ビートルズのジョージ・ハリスンと親交が深かったのですが、クラプトンが何度もジョージの家に通っていく中で、不幸にもジョージの美しい妻を愛するようになってしまったことが、この佳曲がつくられるきっかけとなりました。イントロのリフに熱がこもっているのにもかかわらず、苦悩や葛藤が色濃く感じられるのはそのためです。そして、彼の曲の中でも一、二を争うくらいにボーカルに感情の起伏が見られるのもそのためでしょう。昂揚していいのやら、考えこんでいいのやらわからないままに過ぎていく3分程の演奏の後は、あまりに美しいピアノとギターの交錯がそのまま続きます。一度最初から最後まで通して聴いてみることをおすすめします。ロックの一つの形をはっきりと感じ取ることができますから。

『NANA』もこのようなサイドストーリー的なものを知った上で、読み直してみるとさらにおもしろいかもしれませんね。



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star最初はただ「レイラ」のためだけに
starこのグループが残した唯一にして最高の、心に訴えるロックアルバム
starロック史上最高の名盤の一つ

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2005年10月08日

Coldplay/Parachutes

今年、Coldplayの最新作「X&Y」が発売されましたが、売れる方法を完全に把握したような完全なるサウンドで、個人的には何度も聴き込むものにはなりませんでした。ボーカルにも磨きがかかり不満な点はないはずなのに、そのような心境に至ったのは、間違いなく私のColodplayへの印象が一枚目のこの「parachutes」にあるからでしょう。このアルバムには、彼らの持つ神秘的なサウンドの原石があります。そして、その原石は聴き手が磨けば磨くほどに輝きを増す点で、最新作よりも面白みがあると言えると思います。

名曲堂の殿堂入りは、満場一致でDyellowですね。美しさと儚さをかねそなえたギターサウンドが、涙を誘います。ボーカルのクリスの声は、この曲を歌うためにあるのでしょうね。この曲を超える一曲を彼らが作り出した時、その時こそが、Coldplayが一つの高みに達する時となると思います。




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starよくRadio headといわれるけれども
starデビュー作にして名盤だ!
star純粋なプレイがいい

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posted by mas at 17:54| Comment(0) | TrackBack(0) | Coldplay | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月06日

DOGS DIE IN HOT CARS/Please Describe Yourself

XTC直系のひねくれポップが聴きたい方には是非オススメのアルバムです。バンド名も何とも妙な具合ですが、曲の質は新人離れした極めて高いものをもっていると思います。

まずはBI Love You Cause I Have Toを聴いてみてください。気合いのぬけたスカビートの上をはねるようなメロディが跳んでいく心地よいポップスです。少々甲高い声が好き嫌いがわかれそうな気がするのですが、癖になるボーカルだと思います。Eなんてそのタイトルから、もろXTCですね。ブリティッシュ・ロック通には人気のあるXTCですが、そのフォロワーに甘んじるかどうかはこのアルバム以降の出来しだいでしょうか。ロック風味のHなど、時代錯誤的なバラエティに富んだ楽曲が続きます。


modern woman。誰も知らないかもしれませんが、非常によくできたポップソング。
あがります。


B0002AZT2WDogs Die in Hot Cars

おすすめ平均
stars良い意味で
stars次世代のXTC

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posted by mas at 18:24| Comment(0) | TrackBack(0) | DOGS DIE IN HOT CARS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月02日

The Strokes/Room On Fire

2000年頃だったからでしょうか、全世界的ににわかにロックンロール・リバイバルという現象が巻き起こってきたのは。その静かな嵐の中心にいたのは、まぎれもなく、このストロークスであると私は確信しています。何の変哲もない、ギターとベースとドラムが紡ぎだす音に、ボーカルがのっただけという究極的にシンプルなロックンロールのスタイル。最初に聴いた時に小さな感動を覚えたのは、そのあまりの音数の少なさに、当時の飽和をむかえた複雑な音に対する反発があるのかと思っていました。そして、そのような懐古主義的なシンプルなロックスタイルに、ロックを愛する全世界の若者たちが心踊らされたようで、このストロークスをきっかけとして上記のロックンロール・リバイバルと呼ばれる現象が起こっていきます。

しかし、本日紹介する2ndアルバム『Room On Fire』の発表でもって、私は「リバイバル」の語にあまりに重きを置き過ぎていたことに気づかされました。つまり、「古き良きもの」を巧みに利用しただけのバンドであるという印象を180°転換せざるを得なくなったのです。彼らの音楽はあくまで、その自由な創造力に基づいた新たな発想でもってつくられています。@What Ever Happened?を聴けば、一発でそのことに気づくはずです。驚くまでに冷めたメロディが、甘さとほろ苦さと活力が複雑に混ざり合った、微妙な感情を我々に与えます。そして、その心地良さと言ったら。アルバムの解説の方が、おっしゃられているように、懐古も何も彼らには「この音しか必要なかった」のです。陳腐な言葉しか思い浮かばないのですが、紛れもなくジュリアンを中心とした彼らの「センス」としか言いようがありません。C12:51の癖になるボーカルラインと、それを丁寧すぎる程に追いかけてくるギターに聴こえないリフ。全てが確信犯です。一度聴いたら一週間は聴かない日をつくれない中毒性が、そのあたりの細かなアレンジにより産み出されています。終盤は多少、閉塞感が否めませんが、アルバム全体のバランスを考えれば、このような構成がベストであったのかもしれません。

日本のバンドでは、滅多におめにかかれないタイプの音楽です。しかし、何の変哲もないただのバンドサウンドのため、軽い気持ちで一度聴いてみてはいかがでしょうか。個人的にはセカンドをまず聴いてみることをおすすめします。



Reptillia。カッティングに涙。



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starシンプルでポップ
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posted by mas at 00:11| Comment(3) | TrackBack(4) | The Strokes | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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